一番の決め手は日本文学について専門的に学べるところです。
高校までは、あらかじめ「決められた答え」にたどり着けるように文章を読み解くような授業が多く、これは本来の文学の学び方?楽しみ方ではないと感じていました。大学では平安文学と近現代文学を主に学んでおり、時代背景や当時の価値観に基づいて考察したり、テクスト論として文学を読んで考察したりするなど新たな視点から文学を読み解く中で、これが私のやりたかった文学の学び方?楽しみ方だと気付きました。この学科に決めて良かったと感じています。
平安文学の「枕草子」や近現代文学について学んでいます。また、学科での学びの他に日本語教員養成課程を履修しており、日本語教師になるための勉強もしています。
日本語?日本文学科の専門科目である「日本語学」「日本語表現技法」「日本語学概論」などは日本語教員養成課程の選択科目にも含まれていますが、これらに加えて日本語を教えるための専門的な知識を身に付ける授業があり、現在は「日本語教授法」や「日本語教育概論」という授業を受講しています。
これらの科目の魅力は、授業の進め方などについて、実際に練習を行うことで何を改善し工夫すれば良いのかを実践的に学べることです。また、現在日本で行われている日本語支援や国内外での日本語教育の現状を学び、その問題点について自分たちでも調べることで現在の日本語教育について理解を深めることができます。
おすすめの授業の一つは「日本文化C」です。「ミステリ」の変遷や特徴について、また小説だけではなく、映像作品やゲームなど様々な媒体のミステリについて深く学べる授業です。特に興味深かったのは、原作小説を映像化する際のミステリのトリックなどの表現の難しさです。他のジャンルの作品についても言えることですが、小説では言葉で表せることでも映像化する際には難しい、できないという問題があります。特にトリックが絡むと難しさが増す作品もあり、奥が深いところが魅力の一つです。
また、「日本文化D」もおすすめです。この授業では主に近世(江戸時代)の文化?文学を学びます。高校までの歴史の授業とは少し異なり、文化や文学などの側面から近世について学ぶことで、新たな視点を得ることができます。私は、この授業で取り上げられたテーマの中では近世の出版に関するものが特に好きです。十返舎一九の『的中地本問屋』という作品を扱った際は、作品の内容はもちろん、現代とは異なる出版のルールや印刷方法がとても興味深く、もっと近世について知りたいと思うようになりました。
積極的に自分から行動し発言できるようになったところです。
私は将来日本語教師になりたいと考えており、学科での学びに加えて、日本語教員養成課程で日本語教育についても学んでいる最中です。そのため、授業以外の場でも日本語教育について学んだり、海外の方と話したりする機会があったら良いなと考えました。
現在は、海外から藤女子大学に来ている留学生の生活面や学習面のサポートをするチューターとしてプライベートでも交流しています。また、週に一回ほど日本語のボランティア活動に参加して海外の方と交流したり、日本語教育のセミナーに参加し、地域の日本語教育の問題点や改善点、現在行われているボランティア活動にはどのようなものがあるかなどについて、地域の方と一緒に考えたりしています。このように、自主的に活動することが増えたと感じます。
日本語学、日本文学、日本文化について深く学ぶことができるところです。入学したばかりの頃は漠然としたイメージしか持てていなかった各分野や時代について、学んでいくうちに自分の中で解像度が高まりました。より深く理解できるようになったことで、今までよりも学ぶことが楽しいと感じ、自分からもっと知りたいと思えるようになりました。
また、2年次から始まったゼミでは自分一人や複数人で発表する機会があり、準備段階で先生方と話すことも増えました。その際に、自ら質問することで先生方からより詳しいアドバイスを頂くことができ、新たな気付きを得ながらより学びを深められています。
将来の夢は日本語教師になることです。現在は日本語教員養成課程を履修して2年目になりますが、今年の冬に学外実習があるため、それに向けてさらに勉強を頑張っています。
今後の目標は2つあります。1つ目は、国内の日本語学校などの認定日本語教育機関で日本語を教える際に必要な国家資格「登録日本語教員」の試験に合格することです。2つ目は「HSK」という中国語の試験に合格することです。私は第二言語として中国語を学んでいるのですが、ボランティアで交流する海外の方や藤女子大学に留学している留学生の中に中国語を話す方もいることから、日本語だけではなく中国語もできればより楽しく会話ができるのではないかと思っています。そして、大学生活で学んできた語学力を証明するためにも試験に合格したいと考えています。
受験生の皆さんは今、受験に対して不安に感じることや受験勉強が大変で苦しいこともあると思います。しかし、今頑張っているその経験や思いが、きっとこれからの皆さんの強みや励みになると信じています。受験本番まであと少しです。頑張る皆さんを応援しています。
(学年、掲載内容等は2024年8月取材当時)